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2010
12
日语
n1
答案
听力
原文
解析
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2010 年12 月日语N1 真题
問題 1 ___の言葉の読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
1 話が 本筋 からそれてしまった。
1 もとすじ 2 もときん 3 ほんすじ 4 ほんきん
2 友人にピアノの伴奏を頼まれた。
1 はんそう 2 ばんそう 3 はんそ 4 ばんそ
3 名探偵の推理で事件は無事に解決した。
1 しんり 2 すいり 3 どうり 4 ろんり
4 先日の会議では、極めて重要な問題が話し合われた。
1 きわめて 2 あらためて 3 つとめて 4 つきつめて
5 もう尐しアイディアを練ってからお話しします。
1 けずって 2 つのって 3 ほって 4 ねって
6 靴のひもを締めた。
1 からめた 2 ゆるめた 3 はめた 4 しめた
問題 2 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
7 各国のテレビがそのニュースを( )。
1 投じた 2 配送した 3 報じた 4 配布した
8 森林伐採が環境に( )影響は大きい。
1 及ぼす 2 授ける 3 費やす 4 掲げる
よ し だ
9 吉田さんは弁護士として20年もの( )を積んできた。
1 ベテラン 2 ポジション 3 ステータス 4 キャリア
10 この小説の主人公は、歴史( )の人物をモデルにしている。
1 上 2 面 3 側 4 内
11 交渉が( )進み、無事に契約することができた。
1 しとやかに 2 しなやかに 3 円滑に 4 性急に
12 次の大会に向けて、チームの( )を強めよう。
1 収束 2 結束 3 親密 4 緊密
しじょう
13 その企業は巨大な資本を( )に、海外の市場に進出した。
1 背景 2 根源 3 後援 4 発端
問題3 ___の言葉に意味が最も近いものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
14
今回の研修会は、出席者がまばらだった。
1 多かった
2
尐なかった
15
3 まじめだった
昨日は一日中どんよりした天気だった。
4
ふまじめだった
1 曇っていて暗かった
2
晴れていて明るかった
16
3 風が吹いて涼しかった
父は毎朝、丹念に新聞に目を通す。
4
雨が降って蒸し暑かった
17
1 ぼうっと 2 ちらっと
最近、仕事がはかどっている。
3 じっくりと 4 ざっと
1 予想外に遅れている
3 徐々に減っている
2 順調に進んでいる
4 急激に増えている
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18 の結果、この計画は 見合わせることになりました。
1 承認する 2 実施する 3 変更する 4 中止する
19 激しい雨のため、やむをえず試合は延期することになった。
1
しかたなく
2 まもなく
3
思いがけなく
4 限りなく
問題 4 次の言葉の使い方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
20 調達
1 新しい事業のために、資金を調達しなければならない。
2 インターネットで奨学金の申請方法を調達した。
3 希望の職種に就くためには、早めに必要な資格を 調達したほうがいい。
4 環境問題に対する各国の若者の意識を調達した。
21 細心
1 初めて一人で海外旅行をしたときは、細心の思いをした。
2 この二つの言葉は似ているが、細心のところでは意味が異なる。
3 美術品の運搬には、細心の注意を払う必要がある。
4 イベントの概要は伺いましたが、細心の説明はまだです。
22 意地
1 彼は何がやりたいのか、 意地がはっきりしない。
2 そう 意地 を張らずに、すなおに謝ったほうがいいよ。
3 会議で、この調査の意地を説明した。
4 わが社は顧客の意地に沿った商品開発を目指している。
23 めきめき
1 あのひとは発言するたびに意見がめきめき変わる。
2 入院して、健康のありがたみをめきめき感じた。
3 遠慮しないで、めきめき召し上がってくださいね。
4 水泳教室に通ったおかげで、めきめき上達した。
24 目先
1 田中さんはつい目先に帰ってしまいましたよ。
2 あのモデルのファッションは流行の目先を行っている。
3 目先 の利益を追うのではなく、会社の将来を考えるべきだ。
4 決勝戦を目先に控え、選手はだいぶ緊張しているようだ。
25 見落とす
1 人が困っているのを見落とすわけには行かない。
2 飛行機に乗っている間、窓からずっと海を見落としていた。
3 部長は、気づいていたようだが、今回の失敗を見落としてくれた。
4 メールが多すぎて、重要な連絡を見落としていた。
問題 5 次の文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
やまかわ
26 山川鉄道は、3月で開業90年を迎えるの( )最新型車両を導入し、15日から営業運転を開始する。
1 を限りに 2 を皮切りに 3 をよそに 4 を機に
27 いかなる理論でも、データによって実証されなければ多くの人に( )しない。
1 受け入れは 2 受け入れられは
3 受け入れられては 4 受け入れられることは
28 (テレビのコマーシャルで)
「こちらは添加物を( )使用していない、ヘルシーな食用油です。」
1 いっさい 2 とても 3 きっと 4 まさか
29 「今回のプロジェクトを任され、その責任の重さに身が引き締まる( )です。」
1 考え 2 見込み 3 思い 4 始末
めいわく
30 「このたびは、私どもの商品発送ミスにより、お客様に大変ご迷惑をおかけしましたことを深く( )。
申し訳ございませんでした。」
1 わびていただきます 2 わびていらっしゃいます
3 おわびいただきます 4 おわび申し上げます
31 上司「君、困る( )!資料にミスがあったぞ。君のせいで大恥をかいたよ。」 部下「すみません。うっかりしておりまして……」
1 じゃないか 2 のではないか
3 じゃないのか 4 のではないのか。
32 地球温暖化抑制への貢献が、ここ 10 年あまりの間に、優良企業の条件の一つ( )ようだ。
1 としうる 2 となりうる
3 としつつある 4 となりつつある
33 子ども「お母さん、来週の日曜日、さくら山に行ってもいい?」 母親「だめよ。今の季節、あの山にはハチがたくさん出るのよ。万が一、( )大変でしょ。」
1 刺されさえしたら 2 刺されでもしたら
3 刺させるなどしても 4 刺させるくらいしても
34 自慢する( )が、私は入社以来 10 年、一度も遅刻をしたことがない。
1 だけのことではない 2 ほどのことではない
3 だけのことに過ぎない 4 ほどのことに過ぎない
35 「いくら注意しても、後輩が同じ失敗を繰り返します。私は注意し続けるべきで しょうか。それとも本人が気づくまで、もう何も言う( )。」
1 べきでしょうか 2 べきなのでしょうか
3 べきではないのでしょうか 4 べきなのではないでしょうか。
問題 6 次の文の
★ に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
(問題例)
あそこで ★ は山田さんです。
1 テレビ 2 見ている 3 を 4 人
(解答の仕方)
1.正しい文はこうです。
あそこで ★ は山田さんです。
1 テレビ 3 を 2 見ている 4 人
2. ★ に入る番号を解答用紙にマークします。
(解答用紙)
(例) ① ● ③ ④
36 山田監督は私の恩人です。今の
★
ことです。
1 あっての 2 あるのも 3 私が 4 監督
37 いったん仕事を引き受けた
★
最後までやり通すに違いない。
1 彼の性格 2 からして 3 からには 4 責任感の強い
38 ちょっと考えれば、さっきの話が冗談
★
、単純な彼は簡単に信じてしまった。
1 わかるだろう 2 だって
3 に 4 ことくらい
39 かつて映画スターであった山田氏が初挑戦で知事選に勝利したのは、能力という
大きい。
★
1 ところが 2 より 3 よる 4 人気と知名度に
40 この植物はとても強いので、
★ ちゃんと育ちますよ。
1 水やりを 2 さえ 3 しなければ 4 忘れ
問題 7 次の文章を読んで、文章全体の趣旨を踏まえて、 41 から 45 の中に入る最もよいものを、1・2・
3・4から一つ選びなさい。
いまはコミュニケーション能力が過剰に求められる時代である。職場でも学校でも、あるい
はもっとプライベートな空間でもいい。あらゆる人間関係において、自分の価値を認めても らうためには高度なコミュニケーション能力が必要とされる。書店に行けばコミュニケーシ
ョン能力を高めるための自己啓発本があり余るほどでているし、わざわざそのための学校に
4 1 。 確かに、いまの産業のあり方をみると、コミュニケーションが富を生み出す経済活動の中心
にきていることがわかる。製造業は人件費の安い海外に工場をどんどん移転させ、国内に残
っているのは、マネジメントや企画、研究開発、マーケティングといった本社機能的な仕事 ばかり。そこでは、組織をまとめあげる、アイディアを出す、交渉する、プレゼンをする、
ディスカッションをするといった、高いコミュニケーション能力が必要とされる活動がどう
しても物を言う。社会のあり方が、工場中心からコミュニケーション中心へと大きく転換し ているのである。
しかし、コミュニケーション能力が、人びとの価値を決める独占的な尺度になることは、 4
た
2 。事実、コミュニケーションべたで自己アピールにそれほど長け(注1)ていなくても、
能力のある人はいっぱいいる。私も大学でゼミを指導していると、ゼミの議論では目立って いてもリポートの出来はそれほどでもない学生や、逆にゼミではおとなしくてもすばらしい
リポートを書いてくる学生に頻繁にであう。コミュニケーションの巧みさと本人の能力は必
ずしも一致しない。 もちろんコミュニケーション能力も人間の能力の一つではある。だから、それが評価基準の
か と う
一つになることは当然あっていい。 4 3 、コミュニケーション能力をめぐる過当(注 2)
な競争は、人間関係にひずみをももたらすだろう。 引きこもりは、社会のなかで要求されるコミュニケーション能力があまりに高いため、一度 他者とのコミュニケーションにつまずくと、なかなか新たなコミュニケーションに踏み出せ
なくなってしまうことから生まれる。引きこもりまでいかなくても、周りとのコミュニケー
ションのなかで自分がまともに相手にされなければ、誰だって心を閉ざしてしまい、内にこ もりがちになるだろう。コミュニケーション能力をめぐる競争が激しい社会は、 4 4 人に
とても冷淡だ。
また、いじめは、子供たちのコミュニケーション能力の欠如からおきているのではなく、逆 に、みんなが空気を読みすぎることで生じるストレスのはけ口を特定の人間に向けることで
おきている。こうしたストレスや重圧は、子供に限った問題ではない。空気を壊してはなら
ないという圧力は、人々にコミュニケーション能力をさらに要求するだろう。しかし、それ が進めば、社会のなかで同調圧力が強まり、社会そのものが萎縮(注 3 ) 4 5 。
(萱野稔人「私の視点」2009年4月9日付朝日新聞朝刊による)
た
(注1)長ける:優れている
か と う
(注2)過当な:適当な程度を超えている
いしゅく
(注3)萎縮する:元気がなくなる
41
1 通う人もいるほどだ
2
通うまでもなかろう
3 通うべきである
4
通う人がいるのだろうか
42
1 極めて当然のことではないか
2
極めて可能性が低いのではないか
3 はたして健全なのだろうか
4
はたして起こり得ないのだろうか
43
1 したがって
2
すなわち
3 それどころか
4
とはいえ
44
1 こうしてつまずかせる
2
そこから踏み出させる
3 それにつまずいてしまった
4
ここから踏み出してしまった
45
1 してしまうのだろうか
2
してしまうだけである
3 してしまうものでもない
4
してしまうとも言えまい
問題 8 次の(1)から(4)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4か
ら一つ選びなさい.
(1)
ほかの人の成功事例をマネすることが、必ずしも自分の成功を約束するものではなくなったのがいまの時代で す。昨日までの成功は、今日の成功を意味しません。そのような時代に大切なのは、やはり創造力です。そして 創造力とは新しいものをつくりだす力を意味している以上、失敗を避けて培えるものではありません。
創造力を身につける上でまず第一に必要なのは、決められた課題に解を出すことではなく、自分で課題を設定
する能力です。
(畑村洋太郎『失敗学のすすめ』による)
46 筆者によると、いまの時代に創造力を養うには何が必要か。
1 失敗を経験しながら課題を見つけ出す力
2 失敗を重ねながら課題をこなしていく力
3 失敗を生かしながら課題を遂行する力
4 失敗を受け入れながら課題を解く力
(2) 以下は、ある会社が取引先に出した文書でる。
2 010 年 11 月 10 日
エ―ピーシー株式会社 海外営業部長
田中春子 様
国際課長 西田良雄 拝啓
貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。
アサクラ株式
会社
先日お知らせいたしました通り、弊社は、事業拡大のため、来年 1 月に本社を現在の朝 日ビル(北森区)から山中ビル(西川区)に移転いたします。それに先立ちまして、これ まで東川区にございました国際課も、12 月 3 日に山中ビル 5 階に移転することになりまし た。つきましては、以下の通り新住所および連絡先をお知らせいたします。
今後とも、なお一層のご愛顧のほどお願い申し上げます。 敬具
記
新住所 :〒1 41 ―0023 東京都西川区大町 1 - 5- 20 山中ビル5階 新電話番号 :0 3 ―7434 ―5656
新 FAX 番号 :0 3 ―7434 5657 以上
47 この文書で最も伝えたいことは何か。
1 アサクラ株式会社の国際課が 1 月に山中ビルに移転すること
2 アサクラ株式会社の国際課が 12 月に山中ビルに移転すること
3 アサクラ株式会社の本社と国際課が 1 月に山中ビルに移転すること
4 アサクラ株式会社の本社と国際課が 12 月に山中ビルに移転すること
(3) 価値観や科学的常識は、誰にとってもいつの世でも、変わらぬものだと感じがちです。しかしそれは雲の形のように、一見、静止しているように見えて、じつはゆっくりと変化しています。あまりにもゆっくり変化するた め、多くの人が、雲は静止画のように変化しないものだと信じているのです。
誰もが、たまたま自分の成長期に見ていた雲こそが「正しい雲の形」だと思い込みます。こうしてそれぞれの 世代の人の脳裏にある雲の姿は、お互いに尐しずつズレてきて、すれ違いが起こるのです。
(藤沢晃治『「わかりやすい教え方」の技術―「教え上手」になるための13のポイント』による)
48 筆者は、 すれ違いが
起こる原因をどのように説明しているか。
1 見る雲の形はどの世代でも変わらないが、一人一人は違う雲の形を見ているため
2 見る雲の形はどの世代でも同じだが、一人一人の記憶の中で雲の形が変わっていくため
3 見る雲の形は世代によって違うが、一人一人は雲の形はいつも同じだと思っているため
4 見る雲の形は世代によって異なるが、一人一人の好きな雲の形はそれ以上に違うため
(4) データが示す姿は光の部分もあれば影の部分もある。そのどちらか一方だけを強調することは、分かりやすさ
いたずら
という面はあるものの、 徒 に対立軸を先鋭化(注)させたり、無用の混乱を生じさせる危険性がある。
これらをいちいち意識しているのは大変であるが、尐なくともデータをやみくもに信じてしまう態度だけはと
わな
るべきでない。データの罠を見分ける力、すなわちデータリテラシーは、多くの人にとって必要なものではある
が、本来は、公平で客観的な報道に努めるべきメディアに携わる人間が、しっかりと備えていなければならない 必須の条件である。
(田村秀「データの罠―世論はこうしてつくられる」による) 注:先鋭化させる:ここでは、目立たせる。
49 筆者によると、報道に携わる人間が備えておくべき必須条件とは何か。
1 示されたデータから影の部分を取り除く力。
2 示されたデータが偏ったものではないか見抜く力。
3 示されたデータをありのまま分かりやすく伝える力。
4 示されたデータから報道目的に合ったものを選び取る力。
問題9 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問に対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から
一つ選びなさい。
(1)
た
すでに地図の空白がなくなった現在、地理的な冒険や探検といった行為は、時間が経つにつれてどんどん不可
能になってきている。ジャーナリストの本多勝一氏は、冒険の条件として「命の危険性」と「行為の主体性」の
かか
二つをあげているが、①近代の冒険は、その後者が重要なのだ。それはつまり自己表現の問題とも密接に関わっ
てくる。ここでいう表現とは、地図上に誰もたどったことがない軌跡を描くという意味である。これまでの人類
ふ か ん
す き ま
の歩みを俯瞰(注1)して、その隙間を見つけ、自分なりの方法で空白を埋めていく行為と言い換えることもでき
ほう
る。わかりやすいところでは、登山におけるバリエーション・ルートや、8000 メートル峰(注2)を無酸素で登る
ほう
ことや、厳冬期にどこそこを横断するとか、はじめて大陸の最高峰に全部登るとか、そういうことだ。末踏(注3)
の地がなければ、点と点を結んで誰もおこなっていないことをすればいい。そうした点と点を結ぶのが厳しい土
地、アクセスの難しい場所、思いもよらないルートを形成するなら、なおさらその注目度は増していく。冒険の 世界には、海でも山でも空でも、そういう志向が必ずどこかに存在している。白紙のキャンバス(注4)に絵を描 くためには表現力が必要なように、②地理的な空白がなくなった時代を生きる現代の冒険家たちは、そこに特別 な自分なりの題材を見つけなくてはいけない。だからこそ③冒険者はアーティストでもあるといえる。
(石川直樹『最高の冒険家』による)
ふ か ん
(注1):俯瞰する:全体を眺める
ほう
(注2):8000 メートル峰:8000 メートル級の山
(注3):末踏:まだ誰も足を踏み入れたことがないこと
(注4):キャンバス:絵を描くための布地
50 筆者は①近代の冒険は、その後者が重要なのだと述べているが、それはどのような意味か。
1 誰もが難関と感じる対象を探し、命をかけて挑戦することが重要だ。
2 先駆者が偉業を成し遂げた場所に、新たな決意で挑戦することが重要だ。
3 新たな冒険の対象を見いだし、独自の方法でそれに挑戦することが重要だ。
4 誰も踏み入ったことのない場所に、独創的な方法で挑戦することが重要だ。
51 ②地理的な空白がなくなったとはどういうことか。
1 誰も考えつかないような冒険のルートがなくなった。
2 自分なりの方法で冒険できる場所がなくなった。
3 冒険に値するルートがすべて行き尽くされた。
4 誰も冒険したことがない場所がなくなった。
52 筆者が、 ③冒険者はアーティストでもある と述べているのはなぜか。
1 冒険者もアーティストのように創造性のある自己表現が求められるから
2 冒険者もアーティストのように表現力をつけることで注目度が増すから
3 冒険者もアーティストのように自然と向き合って自己表現するから
4 冒険者もアーティストのように主体的な表現が許されているから
(2)
世界の食糧供給の頭打ち(注1)、かつての日本と同じように、経済成長のために農業を衰退させ、一方では食生
もろ
活の向上を図るアジアの動きなど、私たちが暮らしている輸入大国の基盤は意外に脆い。
私たちは、①このへんで食糧の危機管理体制を考えておく必要があるのではないか。 危機管理とは、いったんことが起きた時に、生産から流通までをどうするか、前もって体制作りを考えておく
ことである。②体制を制度にしておかないと、食料確保のためのある程度強制力を持った政策を実施することな ど不可能である。畑にはイモ類を優先的に植えなければならない。個人的に嫌だという人がいても、国民が最小
限の栄養をとるために協力してもらう必要がある。この点を制度化しておく方が良いのではないか、ということ である。
平和な時には、この制度は眠らせておけばいい。いざという時に(注2)政府が発動(注3)するのである。普段は、
政府はなるべく食料の生産や流通には介入すべきではない。それぞれの立場の人たちが、自由に活動出来るよう
な環境を整えておく役割だけでいい。しかし何かの時には、食料管理に責任を持つ仕組みに移行するのである。 多くの場合は、異常事態が過ぎ去るまでの一時的な措置になるだろう。
(中略)
食糧の危機管理体制とは、非常事態に備えた生産から流通までの仕組み作りである。発動する(注3)ことがな いように祈りながら、制度を検討しておく必要があるのではないか。
(中村靖彦「コンビニ ファミレス 回転寿司」による)
(注1)頭打ち:限界に達して、それ以上に伸びなくなること
(注2)いざという時に:非常事態の起こった時に
(注3)発動する:ここでは、制度を実際に使う
53 ①このへんで食糧の危機管理体制を考えておく必要があるとあるが、なぜか。
1 今すぐ食糧を確保し国民一人一人の生活を守らなければならないから
2 アジアを中心として食料の生産や流通に非常事態が起きているから
3 食糧の確保が今後ますます難しくなることが予想されるから
4 食糧輸出国の危機管理体制が確固としたものではないから
54 ②体制を制度にしてとあるが、どうすることか。
1 生産から流通までの体制を考える。
2 国民が活動できるような体制を整える。
3 政府主導で実施出来るような仕組みを作る。
4 生産や流通に国民が責任を持つ仕組みを作る。
55 政府が検討すべき食糧の危機管理体制について、筆者の考えに合うものはどれか。
1 必要が生じた時には、国民の同意を得て実施するべきだ。
2 今すぐ実施した方が良いので、速やかに制度化するべきだ。
3 平常時は実施する必要はないが、制度自体は早く整えるべきだ。
4 平和な時に限らず、国民が自由に活動出来る環境を整えるべきだ。
(3)
① 日本の建築は寿命が短い が、これは木造自体の耐久性から決まるのではない。木造建築でも百年や二百年は 持つ。千年以上持たせることも可能である。しかし、構造部材(注1)のメンテナンスが必要なので耐久性を考え ると大材(注 2)を用いたほうが良い。しかし、城郭(注3)や宮殿、館、寺院仏閣(注4)の類でないとなかなか大材を 用いることができない。入手も難しいし加工にも手間暇(注5)がかかる。また、一般的に木造建築は火事や地震 で失われることも尐なくない。
た
日本人は白木の新しい建物を愛したが、時が経つと木の表面が黒ずんでくる。そこで、
もちろん
余裕がある者は、地震や火災に遭った時は勿論、ある程度老朽化してくると建て直し、周囲はその建て主のこと
か い し ょ う
ほ たた
を「甲斐性(注6)がある」といって褒め称えた。しかし、建て直すといっても、大まかにいえばもとと同じもの
もちろん
が建つ。勿論尐し大きくなったり小さくなったり間取りが変わったりするが見た目に大差がない。そこで、街並
みや風景は長期にわたって維持される。しかも木材はリュース(注7)、リサイクルされた。
い せ じ ん ぐ う
② これは 、日本独特の更新の文化と呼んでも良い。この典型が伊勢神宮である。二十年ごとに隣合う敷地に交互に
建て直されるが、建てられるものは全く同じである。建物を更新するためには、木材が必要であり、樹木も植林 によって更新される。若木のほうが二酸化炭素の吸収能力が優れているから、若木への更新は環境上も評価でき
る。同時に職人技術も更新される。更新は環境に優しく、人々に仕事を与え、ゆっくりとした変化をもたらす木
の国の優れた文化である。
(小西敏正『平成 日本らしき宣言』による)
(注1)構造部材:建物に加わる力を支える材料(例えば、柱)
(注2)大材:ここでは、長期の使用に耐える大きな木材
(注3)城郭:城とその外側の囲い
(注4)仏閣:寺の建物
(注5)手間暇:労力と時間
か い し ょ う
(注6)甲斐性がある:ここでは、何かを行う経済力があって立派だ
(注7)リュース:再使用
56 ①日本の建築は寿命が短いとあるが、なぜか。
1 木材自体に耐久性がないため、メンテナンスが難しいから。
2 建築に適した木材の入手が難しく、修理もあまりしないから。
3 木造建築は老朽化が速いだけでなく、火事や地震にも弱いから。
4 丈夫な木材があまり使えないうえ、災害で失われることも多いから。
57 ②これは何を指すか。
1 建物が老朽化してくると同じように建て直すことで、外観が保持されること。
2 建物が老朽化してくると外観を全く変えずに建て直すことで、景観が維持されること。
3 建物が老朽化してくると、材料を再利用して同じ間取りに建て直すこと。
4 建物が老朽化してくると、景観の維持を優先して見た目を変えずに建て直すこと。
58 筆者は、木造建築が更新されることにはどのような利点があると考えているか。
1 質の良い木材の入手が容易になるだけでなく、職人の技術が向上する。
2 樹木の生育にあった条件が整う上、美しい街並みも守られる。
3 植林が進むので環境によい上、職人の技術も受け継がれる。
4 木材の供給が安定するだけでなく、美しい風景が守られる。
問題 10
次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。 心は目に見えない。だから客観的に知ることはできない。ならば、心とか意識なんて面倒なことを考えるより
も、目で見える、定規で測れるものだけを考えることにしよう。そう考える人がいても不思議ではない。 行動主義(注1)心理学と呼ばれるこの流派では、サルやネズミなどにレバー(注2)押しなどの行動を訓練し、そ
の行動から動物の心を探っていく。しかし動物に「まずはレバーを押してみてください」と頼むわけにはいかな
い。例えば、初めて実験室につれてこられたサルは、そもそもレバーにさえ気づかないからだ。 では、サルにどうやってレバーを押させるのか?ポイントは二つ。ひたすら待つ。そして尐しずつ目標に近づ
ける。
例えば、サルが尐しでもチラッとレバーを見たとする。そこですかさずエサを与える。これを何度か繰り返す と、サルの注意が次第にレバーに向いてくる。ここでいったんエサやりを止める。するとサルは、うろつきまわ
ったりキョロキョロしたり、色々なことを試し始める。ここが我慢のしどころ。試行錯誤の中、サルの手がレバ
ーに伸びるのをじっと待つ。そして手が尐しでも伸びれば、すかさずエサを与える。 こうして、適切なタイミングでエサをやりながら、尐しずつ目標の行動に近づけていくのである。
ころ
私はこのやり方を、大学院生の頃、助手の先生に教わった。それは教科書に書いてあるとおりのことだった。
が、実際にやってみると、それは衝撃の体験だった。 エサやりのボタンを右手に持ち、白黒のモニターごしに、サルの行動をじっと見つめる。 私はサルに念じて
いた。「振り向け、レバーに振り向け」。伝わらない思いを伝えたい。ふいにサルがレバーに近づく。と、すかさ
ず「エサやり」というメッセージを送る。それは紛れもなく(注3)コミュニケーションであった。 この訓練をずっとやっていると、徐々にサルの気持ちがつかめてくる。そして、気持ちがつかめてくると、訓
練は格段に早く進む。行動だけを見よといいながら、その実(注4)、うまく訓練するにはサルの心がつかめていな
ければならないのだ。心は行動からしかつかめない。しかしそれがつかめたとき、手の中にサルの心があるよう
に思えてくる。そのとき私は、学問の本当に大事なことは、教科書には書いていないことを知ったのだった。
(金沢創「心体観測 2009年2月8日付朝日新聞日曜版による)
(注 1)行動主義心理学:人間や動物などの行動を観察して研究する学問。
(注 2)レバー:機器を操作するときにつかんで動かす棒。
(注 3)紛れもなく:間違いなく。
(注 4)その実:実際には。
59 サルにレバー押しをさせる目的は何か。
1 サルを訓練して、人間の意図を読み取れるようにすること。
2 サルを訓練して、動物だけが持つ見えない能力を開発すること。
3 サルの行動を通して、動物に対する人間の心の動きを探ること。
4 サルの行動を通して、目に見えない動物の心や意識を研究すること。
60 この実験室内の訓練で、人間はサルに対してどのように対応しているか。
1 サルをレバーの近くに連れて行き、目標の行動をしたらすぐにエサをやる。
2 サルがレバーを押したらエサを指し示し、目標の行動をするまでじっと待つ。
3 サルにレバーを指し示し、人間が期待する次の行動をしたらすぐにエサをやる。
4 サルがレバーを見たらエサをやり、人間が期待する次の行動をするまでじっと待つ。
61 そのときとは、どんなときか。
1 「エサやり」というメッセージを繰り返し送ることで人間とサルの行動の違いがわかったとき。
2 「エサやり」というメッセージを送る過程を通して、サルの心がつかめたと感じたとき。
3 レバー押しの訓練が進むにつれて、サルが筆者の心をわかってくれたと感じたとき。
4 レバー押しの訓練によって教科書には書かれていないサルの行動が解明されたとき。
62 筆者がこの訓練をして分かったことは何か。
1 動物を目標の行動に近づける訓練では、「エサやり」を通して動物が人間に慣れることが大切だ。
2 動物を訓練するためには気持ちをつかむことが重要であり、それは自分で体験してはじめてわかる。
3 動物の心理を探るためには、まず教科書に書いてあるとおりのことを実験することが大事だ。
4 動物の心をつかむには目に見える行動だけに注目することが大切だが、そのことは教科書に書いていない。
問題 11 次のAとBの文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ 選びなさい。
A
テレビや新聞などで年々深刻化するごみ問題が取り上げられている。例えば一般的な家庭 ごみとして、生ごみのほかにも食品容器や商品などの過剰包装による廃棄物が多く見られる という報告がある。最近では指定されたごみ袋を買ってごみを捨てたり、客に買い物袋の持 参を促したりする動きがあるが、ごみの量に変化は見られない。 もし、自治体が家庭ごみ一個の収集につき〇〇円と有料化すればごみは減るかもしれない。 ごみ自体の廃棄にもお金がかかるようになれば、誰もがごみを出す前に考えるようになるだ ろう。そうなれば消費者は不必要な包装を断り、使用可能な物まで捨ててしまうことも減尐 するのではないだろうか。
B
現代社会は数十年前と比較にならないほど便利な生活が可能になった。しかし、不要になったものを再 利用することよりも便利さを優先してきた結果、家庭ごみは増え続ける一方だ。 家庭ごみを減量するため、現在、ごみ袋を有料化し消費者が処理費用の一部を負担することになっている。 しかし、それだけでは不十分であり、所定の場所でのごみの収集にかかる費用を消費者に負担させようと 言う意見も出ているが、そうなればごみを所定以外の所に隠れて捨てるおそれも出てくる。このような問題を解決せずに安易にこれを実行に移すのには賛成しかねる。 物が生産され、消費者が購入し、不要なものは廃棄されごみになるという循環を考えると、新しい製品を次々と作り出す生産者も、それに慣れ切ってしまった消費者も便利さに対する意識を変える必要がある のではないか。
63 AとBが共通して問題だと指摘していることは何か。
1 家庭ごみが所定の場所以外に捨てられること。
2 ごみ処理の費用を消費者が負担すること。
3 ごみ問題への生産者側の意識が薄いこと。
4 家庭で出されるごみが減らないこと。
64 家庭ごみ収集の有料化についてAとBはどのように述べているか。
1 AもBも、ごみ処理費用を消費者が負担することになるので、ごみの減尐に貢献するだろうと述べている。
2 AもBも、有料化しても家庭ごみは減らないばかりか、ごみ捨ての規則を守らない人が出てくるだろうと 述べている。
3 Aでは有料化すればごみに対する考え方が変わるだろうと述べ、Bでは有料化する前に意識改革が必要だ と述べている。
4 Aでは有料化すれば資源の無駄遣いが尐なくなるだろうと述べ、Bでは有料化すれば便利さに対する意識
が変わると述べている。
65 ごみ問題についてAとBはどのように考えているか。
1 AもBも、生産者と消費者の双方が協力すれば改善できると考えている。
2 AもBも、自治体の協力を得て消費者自身が対応すべき問題だと考えている。
3 Aでは消費者が対応すべきだと考えているのに対し、Bでは主に生産者が取り組むべきだと考えている。
問題 12 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさ い。
例えば、3 年間ずっとノーミスでやってきた論田くんが、はじめてミスを出した。
み
3 年前からずっとその仕事ぶりを観てきた上司と、異動していきなり論田くんのミスに出くわした上司と、論
田くんへの印象は同じだろうか?
両者のミスの「情報占有率」がちがう。つまり、3 年間のつきあいの中で、ミスが占める割合と、たった1回初 めて論田くんと接した中